早乙女愛 瀬降り物語 中島貞夫が脚本・監督を務めた人間ドラマ。一般社会とは隔絶して生き続ける「山の民」の姿を描く。 山野をさすらいながら生活する山の民。群子(ムレコ)の親分(ヤゾー)である木下一は、息子の太をともない川原の瀬降りを訪れる。亀蔵とクニの息子カズオがハナを嫁に迎えたのだ。二人は祝言を済ませ、山の民の掟(ハタムラ)に従い新天地へ向かった。冬になり亀蔵が亡くなるが、なぜかカズオとハナが葬儀に顔を出さなかった。カズオは窃盗と兵役忌避の疑いがあるとして村の巡査に捕まっていたのだった。ハナはカズオを助け出すが、巡査のサーベルに刺されてしまう。カズオの妹ヒデは村でジローという青年と知り合い恋に落ちるが、掟を破ったとして首だけを出した姿で土中に埋められてしまうのだった。