内田慈 捨てがたき人々 苦しんで、喘いで、それでも生きていく―。鬼才・ジョージ秋山による原作コミックを映画化した、人間の欲と深い業を描く問題作。金も仕事もなく、不細工で怠け者の男・狸穴勇介(大森南朋)。生きる事に飽きてしまった彼の足が最後に向かったのは生まれ故郷の港町だった。この町で両親は幼い勇介を捨て、孤独になったのだ。故郷で勇介を知るものはなく、目つきの悪い彼について誰もが怪訝そうな表情で見ていた…。R18指定作品。
金も仕事もなく、不細工で無愛想、怠け者の狸穴勇介(大森南朋)は、生きる事に飽きてしまっていた。そんな彼が最後に向かったのは、両親が自分を捨てた生まれ故郷だった。しかし、そこで勇介を知るものはなく、目つきの悪い勇介を人は怪訝そうな表情で見るばかり。ある日、勇介は、顔に痣のある女・岡辺京子(三輪ひとみ)と出会う。京子はその痣がコンプレックスで恋愛を諦めていたが、勇介にとって彼女は笑顔で接してくれる唯一人の女性であった。“生きている証”を快楽に求める勇介は、その欲望を京子に求め、強姦まがいに関係を持ってしまう。なし崩しに同棲し、京子は勇介に嫌悪感を持ちながらも、自分を女として接する勇介と関係を続けていくのだった。やがて二人は望まれぬ子供を授かるが、勇介は“家族”として人並みの“幸せ”を感じていく。だがある日、笑顔なき家族に勇介の悲しみと怒りが爆発する……。
「捨てがたき人々」の解説
ジョージ秋山の同名コミックを原作に「誘拐ラプソディー」の榊英雄監督が映画化。生きている事に苦悩しながらも“愛”と“幸せ”の形を見つけ出そうともがく男の姿を描く。出演は「ハゲタカ」の大森南朋、「モルモット」の三輪ひとみ、「春との旅」の美保純、「サッドティー」の内田慈、「愛の渦」の滝藤賢一、「フィギュアなあなた」の伊藤洋三郎。第26回(2013年)東京国際映画祭上映作品。
ジョージ秋山のコミックを、俳優としても活動する榊英雄が実写化。仕事も金もなく、絶望と鬱屈を抱えた勇介は、人生の最後の場所とばかりに故郷の港町へと戻る。そこで顔にアザのある女・京子と出会い、犯すようにして彼女と関係を持ってしまう。
公開日 2014年6月7日
監督:榊英雄
原作:ジョージ秋山
出演:大森南朋 三輪ひとみ 内田慈 滝藤賢一 佐藤蛾次郎 諏訪太朗 寺島進 荒戸源次郎 伊藤洋三郎 美保純 田口トモロヲ